ヒーロー達の物語
HISTORY OF HEROES

学びで自分の考え方が変わったことによって、 会社と人生が驚くほど変わり、夢も実現。

株式会社山崎文栄堂 専務取締役
ヒーローズクラブ事務局長

サットサンガ合同会社 代表 若狹 謙治


社内が劇的に変化


しかし、学んだからといって、すぐに会社がどうにかなるわけでもありません。
最初に会社が変わったなと思ったのは、「正直に言うとこの件はちょっとこう思うんですよね」と直属の部下が私に言ってくれたときです。


前は、部下が何か言ってくると、すごくいらついたんです。ちょっと反対されただけで、否定されたような気分になって、「お前に何がわかるんだ」と。
「これは決まっている話だから」「つべこべ言わずに、とにかくやるんだ」と即座にはねつけたりして…。今から思うと、本当にいやな上司ですよね。こうなると、部下も言いたくなくなり、何も言わなくなる。そんなわけで、社内にも殺伐とした雰囲気が漂っていました。


部下が「ちょっとこう思うんです」と言ってくれたとき、私が一番最初に発した言葉が「ありがとう」だったんです。自分でもビックリしました。これまででは考えられないことでしたから。言われた方もビックリして…。
部下からすると、上司に進言するということは、へたすると自分の評価が下がる場合もあります。しかし、それを越えて言ってきてくれるというのは、ありがたいことだなと思いました。こういうことが、会社を強くしていったり、よくしていったりすることなのかなと、初めて思いました。



このころから、「この件ちょっと聞かせてもらえるかな?」と私から話を聞きにいくようになり、社員一人ひとりと話す機会が増えていきました。そうしたところ、新たな気付きがありました。それは仕事の無駄です。面白いのが「やらなくていいよ」という人間が社内にいないと、自動的にやらざるを得なくなってしまう。無駄とでも永遠にやり続けてしまうんです。


「この仕事なんでやってるの?何か成果出てる?」と聞くと、「いや、まったく出てないです」という返事が返ってくる。「やることになってるんで」みたいな話がたくさんありました。「これはやらなくていいよ、これはこうしていこうね」と無駄な仕事をドンドン排除していきました。


また、それまでは社員は「私が指示しないと動かない」と思っていました。わたしが思い上がりだったんですけど…。社員としては逆に「若狭さんから指示がくるまでは、余計なことはしないでおこう」みたいな感じになっていたわけです。
でも、私の方から歩み寄っていくことが多くなると、社員も自分の意見やアイデアをドンドン出してくれるようになりました。


上司と部下との関係がよくなってくると、今度は、社員どうしの仲間意識も出てきました。評価とか売り上げとかに走っていたときは、だれも協力し合わないんです。自分のことだけやっていればよいという感じで…。就業時間中に終われない人は残業もドンドン増えていって、頑張れない人間は辞めていくわけです。


今までそれぞれバラバラだったのが、チームとしてまとまり始め、「これやっとくよ」「昨日遅かったから早く帰れよ」と声を掛け合ったり、助け合ったりするようになりました。



こういう風に回り始めたら、むちゃくちゃ早い。社内の雰囲気が劇的に変化していきました。上下の壁がとれ、横の壁もとれることによって、大きな力になっていったんです。オフィスレイアウトも、一人ひとりが壁に向かって座っていたものが、いまはみんなが集まる場所ができてきて、という感じになりましたね。
自分が変わり心を開いたら、会社が変わる、というのを実感しました。


私と社員との関係性はこのように抜群によくなったので、あと社内で残っているのは社長との関係性です。


自分と社長の世界観が一致した!


社長に魅力を感じて入社したわけですが、社長とはそんなに深く話をしたことはありませんでした。私も目の前のことに追われていたせいか、社長は近くにいても、どこか遠くにいるような、そんな存在でした。
社長からすると、私にきついことを言ったら辞めてしまうんじゃないかなと思い、あまり干渉しないようにしていたみたいなのですが…。


2015年、社長の本心に触れる機会が訪れました。それは、山崎社長と一緒に参加したビジョン・クエストという屋久島でのワークです。宮之浦から縄文杉まで、最後はトロッコ道およそ10キロを、一人ひとり間隔を空けて重いバックを背負って歩く。ここで内省内観をしました。


歩きながら「会社がだんだんよくなってきて、社員も自分の意見が言えるようになってきたんだけども、じゃあ、自分は何をしたいんだろう」と考えました。そのとき、自然とのつながりとか、仲間がいるという感覚とか、“つながり”というのが、自分の中でしっくりきたんです。「つながりを大事にする人生をこれから歩みたいな」というのと、「幸せがつながっていけばいいよな」ということを思いました。



山から下山して振り返りのときに、社長から「どんなことを思った?」と聞かれて、「幸せがつながっていくイメージが溢れてきたんですよね」と言いました。そしたら社長も「幸せがつくられて、それが広がっていく感じを思い描いた」と言うのです。そのときに初めて、社長と自分が見たい世界が同じであることが分かりました。


社長は社長として、社員からの評価とか、世間からの評価とかがあるわけです。でも、社長が経営するにあたっての本心は「幸せを広げること」なんだと、建前でなく本心に触れることができました。そして、「この人、ほんと幸せを拡げることをやりたいんだな」と思ったんです。


こうして、山崎文栄堂の「幸せな社会を創り、拡げる」というビジョンが掲げられました。



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