ヒーロー達の物語
HISTORY OF HEROES

創業122年激変の波を乗りこなす
4代目兄弟の奇跡

京橋白木株式会社

代表取締役 竹下 茂雄

 

「自分は何のために仕事をやっているのだろう?と、満たされない気持ちや焦りと独りで戦っていました」と語るのは、創業122周年を迎えた京橋白木株式会社の四代目社長、竹下茂雄氏。
東京都中央区八丁堀にて、飲食店向けの備品資材の購買代理業や、器を通じて飲食店の価値を上げる提案事業を展開しています。

 

今では当時の苦悩をまったく感じさせない快闊なエネルギーに溢れる竹下社長。
ここに至るまでには自分自身の中にある先代に対するトラウマや、社員との関係、弟である竹下雷太専務取締役との関係など、さまざまな課題を乗り越えてきたのだそうです。
その過程には何があったのでしょうか?

 

現在、竹下氏が社長に就任してから15期が経過。
売り上げは会社を受け継いだ時の2倍に。
グループ会社として新規事業も起ち上げました。

 

しかし、業績は好調でも竹下社長の心は「棘だらけだった」と言います。
「その理由の一つは、社員が次々に辞めていくこと。
ぽろぽろと誰かがやめていくという事態が長く続き、15年でほぼ入れ替わっているような状況でした。手を打とうにもやり方がわかりませんでしたし、そもそもなぜ辞めてしまうかもわかっていませんでした」

 

しかし「今ならその理由がわかります」と竹下社長。

 

「みんな仕事が楽しそうじゃなかったですし、当時の私は社員とまったく向き合っていませんでした。とにかく数字を優先し、売上や年収を上げるというところにずっと目がいっていました。社員のことを顧みることもなく、売り上げを上げて社員の生活を守ることが最優先で、社員の幸せなんて考えたこともありませんでした。社員とは一線を引くのが経営者として正しいことだと思っていたし、仕事とプライベートを完全に分けていたので、仕事以外のことは話題にもしませんでした。」

 

 

「さらに売上、成果を達成するためには自分の時間や家族との時間をある程度犠牲にするのは当たり前だと思っていたので“何でやらないのか?”と社員に詰め寄ることもありました。今ならそんなことを言われたら誰も相談しなくなるとわかるのですが」

 

弟の竹下雷太専務も当時の事をこう語ります。

 

「当時、僕は営業所に常駐してたのですが、たまに社長が来ると、社員は怒られるのではないかと恐れて下を向いていました。
普段社員と関わることもないのに、たまに来てもつまらなそうな顔をして文句を言うだけ。少なくとも僕は、来なければいいのに・・・そう思っていました。
弟の僕でさえ、機嫌の良さそうなときを見計らって話すといった感じでしたし、みんなが社長の顔色を窺っていました。会社を辞めずに残っている人も、諦めているから辞めていないという感じだったのではないかと思います。」と心境を振り返ります。

 

 

棘だらけの心を抱えたまま、竹下社長は飲食や輸出の子会社を起ち上げるなど、新規事業を始めます。
しかし、心が満たされることはありませんでした。
「やりたいことでビジネスを始めたはずなのに、楽しくない。今思うと、会社の中に自分の居場所なさを感じていたから、別の事業を起ち上げて、そこに逃げていたような気もします。」

 

そんな焦燥感を抱えながら、必死で出口を探していた竹下社長。
人が働く仕組みを学べば、きっと何か変わるのではないかと、経営コンサルタントの研修にも参加しました。しかし仕組みで人の信頼や、楽しさ、絆が得られることはありませんでした。

 

 

次に経営能力を上げるためにMBAのスクールにも通ったそうです。
学ぶことで知識は増えたものの、それを社員に教えようとすると、出来ていない事ばかりを指摘してしまう結果に。

 

「あれもこれもやらなきゃともがいていた時期でした。売り上げを上げてきたけれど、なんだか孤独で、むなしく、辛い。だからこそ会社を変えたくて、成長させたくていろいろ学んできた。せっかく学んだものを会社で実践しようとしてもうまくいかず、我ながら迷走していたなと思います。」

 

次第に、“こんなにも自分は会社のために自分を犠牲にし思い悩んで努力しているのに、変わらないこの組織が嫌いだ”という気持ちが湧いてきました。
「これは正直な気持ちですが、自分が本当にそうは思っていないこともどこかでわかっていました。だから余計に辛かったのです。」
そんな中で竹下社長に転機が訪れます。たまたま参加したセミナーで、株式会社山崎文栄堂の山崎社長との再会でした。

 

 

「今までどの研修に行っても、自分から人に話しかけるような事をしたことは一度も無かった私が、気がつけば、穏やかで話しかけやすいオーラを放っていた山崎社長に吸い込まれるように話しかけていました。」

 

そして山崎文栄堂のオフィス見学会に参加することになり自然に経営の悩みを打ち明けていました。
「山崎社長は、うんうんと優しくうなずきながら私の話を親身に聴いてくれました。とげとげして固くなっていた心が少し楽になったような気がしました。」

 

そこで山崎社長から「それは心の仕組みが、必要なんだよ」とワールドユーアカデミーに連れてきてもらったのが始まりでした。

 

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