ヒーロー達の物語
HISTORY OF HEROES

不安感がなくなり、「いいことしか起こらない」という考えに

タカラ印刷株式会社

常務取締役 林 善克

社内改革を推し進めるも、常に不安感

2012年、27歳のとき、福島に戻り、タカラ印刷に入社しました。

入社して1か月間は工場研修だったのですが、若い人たちが次々と辞めていくなど、工場全体の雰囲気が悪かったんです。「これは、何かあるぞ」と思い、原因を探ってみました。

その結果、原因の1つは、工場の中でトップの人がみんなに悪い影響を及ぼしていることが分かりました。話し合いを重ねた結果、その人は辞表を出して辞めたのですが、そこからムードがよくなっていきました。

もう1つの原因は、残業が多いことによる不満が広がっていて、それは機械のスケジュール管理ができていないためであることが分かりました。

もともと「このボリュームで、なんでこんなに残業しているんだ」「なぜこのメンテナンスを、朝からしなきゃいけないんだ」などといった違和感があったんです。

スケジュール管理をきちんとするようにしたら、残業時間がかなり減りました。

その後の営業研修でも、当時の課長の不真面目な営業姿勢に疑問を感じました。そこで私は、毎日10社以上訪問するよう目一杯スケジュールを入れて、鬼のように商談するようにしたんです。すると、その課長も居ずらくなったのか辞表を出して辞めていきました。その結果、営業成績も伸びるようになりました。

このような感じで、社内では改革をドンドン推し進めていきましたが、私の中では常に「自分がこけたらどうしよう」という不安感がつきまとっていました。

面白そう!と飛び込んだ学びの世界

2016年8月、ワールドユーの会員である会計事務所のMCSグループの鈴木正人社長の勧めで、福島で開催された講演会に行ったんです。これがメチャメチャ面白かった。

トレーナーの方が、「過去は変えられないけれど、今と未来は変えられる、とおっしゃる方いますよね」「でも、過去は変えられないけど、今と未来は変えられる、なんておかしいでしょ」と言ったんです。

これを聞いて、私は「ん?」って思い、最初はよく分かりませんでした。

でも、「自分が苦手とすることやできないことには、過去に何かしらの理由があるんです。そこをつぶしてあげないと未来も変えられないでしょ」と言われて、納得できました。

「どこだろう、どこだろう」と、原因があるところまで過去をさかのぼる。そこは、3歳かもしれないし、6歳かもしれない。そして、そのときの自分に対して「大丈夫だよ」って言って、折り合いをつける。そこが解決すれば、今も大丈夫になるし、未来も変わる。でも、そこが変わらなければ、今も未来もダメでしょ、という話だったんです。

それを聞いたとき、「アッ、面白いな」と思い、通うことにしました。

学びの成果

毎日、機械をいじるという生活の中、ワールドユーに行くと、“目から鱗”ともいえる話が聞けたり、いろいろなことを学べたりするので、すごく刺激になります。

学びの1つに、リフレーミングというものがありました。リフレーミングというのは「ひっくり返す」という意味です。

でも、リフレーミングをすると、「口うるさいのは、自分のことを思ってくれているからで、実は面倒見がいい人なんだ」ということにいきつきました。

これを学んだとき、一瞬にして人の見方が変わり、すごく面白いなと思いました。

このリフレーミングは、例えば「仕事が遅い人」のことを、「仕事が丁寧でミスがない人」ととらえるようにするなど、実際に会社で活かすことができました。

また、ワールドユーの会員の人たちは、みんな前向きでキラキラしているんです。会社の経営者や幹部の方ばかりなので、貴重なアドバイスをいただくことも多々あります。

あるとき、こんなことがありました。

社内で改革を進めていく中で、現場の残業時間が年間450時間ほど減ったんです。物量が増えて売り上げが上がっているのに、効率が上がっているからドンドン残業時間が減っていって…。でも、その結果、工場の人たちの手取り収入は激減してしまっていました。

工場で話をしているとき、ある人が申し訳なさそうに訴えてきたんです。それを聞いたときに、「ん?そこは何も手を打ってないぞ」と思いました。

みんなが一生懸命やってきてくれた結果、大きな成果が上がっているのに、その人たちの収入が減っている、そのことに気づいたタイミングで、ちょうど研修がありました。

私は、会員である和田食品の和田博社長に相談してみたんです。

「こういう状況になっている」って説明したら、「いいことやってくれてるのに給与が減ってるって、おかしいだろ」「すぐに見直してあげるようにしてあげなさい。給与の見直しの時期なんか関係ない。そうしないと、人がドンドン離れていくよ」と、男前にアドバイスをしてくれました。

その日は金曜日だったんですが、翌週の月曜日には、一人ひとりの年収の推移を調べる作業に取りかかりました。すると、人によっては、年間で2か月分もの年収減になっていることが分かりました。

そこで幹部を集めて、「こういう状況に陥っているから、見合った額に上げたい」と提案し、認められました。

うちの会社は毎年7月が給与の見直しの時期なのですが、それを1月に実行しました。

この結果、社員にとっては、残業はなくても収入は前のままで、定時に帰れるという喜ばしい労働環境になりました。

ワールドユーに行っていなかったら、そういう発想にはならなかったと思います。

「そうはいっても見直しの時期じゃないしな」となっていたはずです。

このような感じで、学びと人脈が会社に活きています。

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