ヒーロー達の物語
HISTORY OF HEROES

新しいことに挑戦したら、
すごい世界が見えた。

アールアイ株式会社

常務取締役 大宅 朝美

大宅朝美さんは、アールアイの常務として社長の右腕となって活躍されています。外見通り、人当たりがよく穏やかな方なので、何の問題も抱えていらっしゃらないような印象を受けます。ですが、穏やかすぎて平穏無事を第一としていたため、これから会社が飛躍していく、という時に社長としてはもの足りなかったそうです。多くの学びやカナダ研修での素晴らしい体験により、「人に迷惑をかけてはいけない」という観念が取り払われ、「何事にも挑戦することが大切だ」と思うようになられたそうです。どのような体験をされたのでしょうか。

怪我をきっかけに入社

私は、平成3年 今から28年前にアールアイに入社しました。 当時の私はスキーでケガをしてしまい、勤めていた会社も辞めてしまいました。ケガが治ってからも目的もなくプラプラしていました。いわゆるプー太郎です。 そんな時にスキー仲間の一人である方から「何にもしていないのだったら、いいところあるぞ」と言われて連れて来られたのがRIでした。 私としては、きちんと仕事できるか自信もなく、長く勤まるかもわからなかったので、 「そんないいかげんな気持ちでいいのですか?」と言ったのですが、「とりあえず働いてみれば?」と言われました。 後で分かったことですが、その方はRIの創業者のお兄さんでした。これがRIと私のご縁の始まりです。

そんなわけで、何をしている会社かも知らないまま入社しました。 会社の敷地は広かったのですが、事務所は工事現場にあるようなプレハブで、社員は5、6名くらいでしたでしょうか、記憶は定かではありません…。 中に入ると床はミシミシいうし、「これ会社なの?」という感じでした。 でも、創業者は厳しい方だったのですが、すごく思いやりがあって、創業者の奥さんも親切にしてくれるので、とても居心地がよかったのです。

最初は訳がわからないまま伝票を打ったりしていたのですが、私は言われたら何も考えずに「ハイ、ハイ」といって引き受けちゃうタイプなので、そうこうしているうちに事務方を一人で任されるようになりました。 電話番や見積もりなど、何でもするという形です。

その当時は、アールアイで28年も働き続けるとは思ってもおらず、ましてや役員になるなどとまったく考えてもいませんでした。

新社長の時代

入社当初は、現在の社長のカズちゃんも既に入社していたのですが、ほとんど顔を合わせることはありませんでした。朝から晩まで、整備もしながら営業に行き、現場にも行って…という感じで、社内にいることはほぼありませんでした。「たしか 社長の息子の サイトウさんが居るなー」という感じです。

創業者が“ザ・営業マン”という感じで、営業しては何でもかんでも仕事を取ってくるのです。そして「サイトウさん、こういうのがあるからやっとけ」と投げ、それをサイトウさんが形にし、商品にしていきました。当時のサイトウさんは「全部自分でやらなきゃ」という思いがすごく強かったのだと思います。いつも一人という感じで「手伝って」と誰にもいうこともなく…。だから本当に土日もなく忙しく働いていました。

また、社員を避けているように感じました。みんなでご飯食べに行くこともなかったですし、年1回だけの忘年会も行くのが「イヤでイヤで」しかたなかったようで、いつも遅れて来ていました。社員旅行のときも、みんなと同じバスには乗らず、バスの後ろを自分のプジョーで運転してついて来るといった感じ、 孤立感漂っていました。

当時はなぜだか分かりませせんが、人が入っては辞めの繰り返しでした。 私は事務方だから、整備の方とかが辞める理由がよく分からなかったのですが、一緒に仕事をしていた仲間を見送るのは悲しかったです。「また、辞めちゃうんだな」と。

そんな感じが10数年ほど続いていたのですが、平成20年急に創業者の社長が会長になり、サイトウさんが社長に就任しました。でもそのわずか8か月後に会長が亡くなってしまったのです。その時は 社内には喪失感と不安が広がっていました。サイトウさんが社長に交代したとはいえ、やっぱり「会長がいるから」という安心感がありましたから。

私は、会長が亡くなった時、大変お世話になったのに何一つ恩返ししてなかったことに気付きました。そして「できることは何かな」と考えた時、「サイトウさんをしっかり支えること」「もっと仕事に真剣に取り組むこともう」と入社以来、初めて思いました。そうして「会長に恩返ししなきゃ」と決意しました。

ここから サイトウさんから 齋藤社長へと変わっていきました。

新社長の時代になってから、会社もだいぶ変わってきました。 コンサルを入れて組織体制が変わり、分かりやすい仕組みを取り入れ、環境整備をしたり、新卒採用をしたりするようになりました。そのころから、私が社長のサポートをするようになり、社長との関係はだんだん密になっていきました。

しかし、社長は私と話すと「ああしたい、こうしたい」と熱い思いを語ってくれるのですが社員には多くは語らない。私が「社長はこう思っているんだよ」といくら言ったところで、社長の言葉ではなくなってしまうので、「社長からそれを社員に伝えて下さい」って社長によく言っていたのですが…。だから社員からは「社長は何も話してくれない」とか「社長、何考えてるのか分からない」という声が沢山ありました。私以外の社員にはまだシャイだったんですね…。

そんな中、社長がワールドユーに通うようになりました。セミナーに行って帰ってくると、ニコニコして穏やかになってる、というのは感じました。セミナーに行くのが楽しみなのだな、と私も嬉しく思っていました。

学びで得たもの

社長が通い始めて1年後、私にも「ワールドユーに行ってこい」と言われました。 社長はどんなセミナーも「行ってこい」としか言わないので、何するのか分からないままとりあえず行ってみた、という感じです。

そしたら、今まで受けたほかのセミナーと雰囲気が全く違いました。 セミナーというと気構えて、どこか力が入っていました。しかし、体育会系でもなく、穏やかな感じで、とても居心地がよかったのです。 最初の頃は、「リラックスするための時間かな」という感じで通っていました。

初めの頃の学びは、人をまず受け入れることや自分と人との違いを学ぶコミュニケーションの基礎からスタートしました。 以前周りから「今日は機嫌が悪い、話しかけちゃいけない日だ」と言われることがありました。私としては、そんなつもりは全然なかったのですけど、そう感じていたようです。 しかしWUの学びの中で自分の存在が、周りへどのような影響を与えてしまうか理解できるようになり、今は自分がいつも上機嫌でいることを心掛けるようになりました。

また、今迄が仕事は一人で何でもしなければいけない環境でした。それが、だんだん社員が増えてきても、どのように仕事を任せていけば良いのかよく分からなかったのです。仲間でやろうとか、みんなでこうしていこう、という発想がなかったんですよね。 私も28年前のサイトウさんと同じだったんですね

けれど、これも学んでいるうちに、一人では限界があること、皆でチームとして取り組むことが大切ということに気付き、一人ではできないことも仲間とだったらできるんだ、ということがだんだん分かってきました。過去の体験から「何でも一人でやらなきゃいけない」という思い込みが徐々に薄れていき、部下を信頼して仕事を任せることができるようになりました。これが学びの中でいちばん大きかったです。

ヒーロー達の物語一覧を見る >