そんな彼女を変えるきっかけとなったのが、屋久島での「内観合宿」だといいます。
「自分が生まれてきた役割は何だろうか?」「自分には何ができるのか?」を考え、探求したことが、大きな価値観の変化を生んだといいます。
「世の中を変えていく一つとして、中小企業でできることがあると思っていて。小集団が大きなことをしていける【スモールジャイアンツ】こそ、見たい世界とやりたい世界が一致し、
自由にいろいろやれる、試せる、文栄堂らしさを出せると気づいたんです。」といいます。
「内観の合宿に参加し、寝食を共にして話したり、教育の機会を与えてもらったことで、自分の世界観を探求する時間をつくれました。」
「自分自身の事は意外と知らないし考えたこともなかったから、ただ目の前の事をこなすことに必死でした。萎えることばかりだけど、時間をもらったことで考えることができたんです。」と、笑顔で語ります。
「屋久島に行ったときには、“これだ!”とは浮かばないんですよね。でも、東京に戻った後に、「自分が実現したいことはこういうことか!」と後から実感する。
自分自身を知ると、思い込みの部分がわかってくる。他責にできなくなった。自責になったんです。相手との距離をつかめてくるし、自分とも向き合える。
自分の信念だけが正しいんじゃないかもしれないとわかるようになったことも大きいです。他の選択肢があるんじゃないかと思うようになりました。」と、なんだか嬉しそうに語ります。
「オフィスも自分たちで作れることを実感したんです。仕事に行くのが楽しみだなあと思える空間を目指し、実行できました。
コンセプトを創るのに時間はかかったけど、新しいものに取り組む楽しみや、既成概念の脱却を果たすことができました。」
「自分たちのオフィスを自分たちの手で作っていく。それには、パワーが必要ですよね。でも、出来た時には、空気が変わる。
本来、オフィスにないようなものがあったりして、ガラッと変わっていくことが楽しいと実感しながら、やれていったんです。」と語ります。
そんな清家氏が、オフィス改革で幹部みんなを巻き込むために伝えた方法を教えてくれました。
「毎日仕事をするのが楽しみになるようなコンセプトをみんなで共有しました。“リラックス&集中”の両方がとれるように反映したんです。
自分たちの思い描くものと一致させるようにしました。ワクワクをもたせることが大事。そして、選択できる自由さも。」そんな感覚をフィールドを通して伝えたといいます。
「立って仕事が出来る場所、座って仕事ができる場所。個人空間がもてるソファー。相手を気遣うスペース。今まで学んできたことが生かせる空間。
それを、学んでいない社員にも伝わるようにと思って。」と仲間を気遣う優しい笑みがこぼれます。
「ビジョン経営の為に、創意工夫し、作り上げたものはみんなのもの。選べる自由がある、働きやすい環境づくりができてきています。
今のオフィスが最高とは思わず、また変えていけたらいい。変えていく事を楽しんでいきたい。」と嬉しそうです。