ヒーロー達の物語
HISTORY OF HEROES

自分と向き合うことで、 数々の試練を乗り越え、また新たな挑戦が始まる

和田食品株式会社
現)株式会社ヴァリアント

代表取締役社長 和田 博

社長に就任するも、人が辞め続ける

私はゴルフという個人競技の世界で長らく生きてきました。
そこには、頑張って結果を出すしか、評価を得られる手段はないわけです。
そんな自分のセオリーを無意識に社員に対しても当てはめ、頑張ることを社員に常に求めました。
また、ワンマン経営の父親のもとで育ちましたから、新社長となっても個人主義を通し、トップダウンのスタイルを続けました。
そのためもあって、自分が“正しい”と思うことを言えば言うほど、部下に聞き入れてもらえず、人が辞めていくという状況が続きましたね。

「何かを変えなければいけない」と気づいてはいたものの、その世界しか知りませんから、実際にほかの方法というものがまったくわからなかった。
だから、自分のスタイルを貫き通すしかなかったのです。

例えば、すごく頑張ってくれていた社員がいて、その人の給料を1,000万円に昇給したことがあったんです。
彼を見込んでいるからこその昇給で、新しい店舗の起ち上げも任せました。

私の頭の中にあるのは「高いポジションと破格の給料=ものすごいステータス」という図式で、彼はず~っと一生懸命働き、上り続ける、と思ったんです。
でも、結果的に彼は辞めてしまいました。「給料を上げることはステータスであり、いいことだ」と思って疑わなかった私にとって、かなりショックだったですね。

その頃の私は支払う立場として、「報酬への対価がイーブンでないと納得できない」という価値観をもっていましたから、給料が高い分、要求も高くなっていきました。
彼に、相当な精神的負担をかけてしまっていたわけです。

また、「自分ができることは、彼もできるのは当然」とも思っていたので、常に「頑張れ!」と声をかけ続けました。激励しているつもりが、かえって追い込んでしまっていたのです。

彼に限らず、「この人は大丈夫だろう」と同じことを何度何度も繰り返していましたね。
先に高いお給料を渡して、「もっと売り上げを伸ばせ」とかガンガン言い続けたら、逃げ出していなくなってしまったとか…。
今思うと、ずいぶんプレッシャーをかけていたな、と自分でも驚きます。

そんな風でしたから、会社を大きくしたいのに、順調に人がやめていく…。
このような状態が長らく続きました。

ワンマン経営の父親の姿を見ることが大嫌いだったはずなのに、気づくと父親と同じようなことをしている…。
自分の中にもかなり葛藤がありました。
そのせいかどうか当時は、わからなかったのですが、体にも変調がおこってきました。

新たな出会いがあるも、社内は特に変わらず

2007年頃から、原因不明の体調不良に悩まされるようになりました。
何もしていないのに、朝起きると、手首がボカッと腫れていたり、指が1.5倍ぐらいに腫れあがって指が曲がらなかったりするんです。
すごく痛くて…。でも、病院に行っても原因が分からず、薬飲んでも何しても治らない。

仕方がないから、ゴルフの試合のときにはテーピングしたり、アイシングしたり…。
下手すると片手打ちです。それでも大きな大会で5位に入ってしまったりするんですけどね(笑)。
そのようなとき、姉から「もしかしたら精神的なものかもしれないから、ワールドユーというところに行ってみたら?」と言われたんです。
私も半信半疑だったんですが「とりあえず行ってみよう」ということで、参加することにしました。当時、研修は大阪で開催されており「東京を離れるのも環境が変わっていいかな」とも思ったんです。

初めのころは「なんかよくわからない」という感じでしたね。そもそも言っている言葉自体がよく理解できなかったんです。

月に1回行くのですが、毎回毎回、ストレスを抱えて帰って来る。特に大阪からの帰途に身体反応が出て、手首や指、肘が痛くなりました。
でも、不思議とやめようとは思わなかったんです。「身体反応があるのは、何か意味があるはずだ」と、何かしら感じるものがあったのだと思います。

その身体反応は2013年ごろまで続いたんですが、自分にストレスがかかったり、意識が詰まった状態になったりすると起こることが分かりました。
今でもたまに出るんですが「自分の中で滞っていることがあるサインだな」「じゃあ何かを変えよう」という意識になるので、マイナスイメージではなく、むしろバロメーター代わりになっています。

身体反応については、このように原因もわかり、徐々に起こらないようになったのですが、研修での学びの効果は私の中だけにとどまり、社内に革新がおこるまでには時間がかかりました。

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